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東京お遍路ゆるさんぽ

松尾たいこ(まつお・たいこ)

東京お遍路ゆるさんぽ ブック・カバー
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(試し読み)はじめに&第1番 高野山東京別院

2015.01.21 更新

 お遍路さんというと、四国を菅笠(すげがさ)&白衣に金剛杖(こんごうづえ)といういでたちで、自分と向き合いながら孤独にひたすら歩き、八十八カ所の霊場を巡るというイメージだった。少しだけ興味はあったけれど、ハードそうだし一生行くことはないだろうなあと思っていたところ、東京版お遍路の存在を知った。
 1755(宝暦5)年頃までに四国お遍路を模して作られたという、御府内(ごふない)八十八カ所巡り。御府内というのは、江戸時代、江戸城を中心に町奉行の支配に属していた品川、四谷、板橋、千住、本所、深川の内側にあたる地域。なので弘法大師(空海)ゆかりの寺院で構成された八十八カ所の霊場は、ほぼ東京23区内。これなら気軽に巡礼できそう。
 調べてみるとお遍路へ向かう目的は、人それぞれ。自分探しや開運・縁結び、健康促進やパワースポット巡りなど。巡り方も、順番どおりじゃなくてもいいし車でも徒歩でもいいそう。自由だなあ。
 ただ、四国お遍路の巡礼者が持つ笠に「同行二人(どうぎょうににん)」と書かれているように、お遍路は弘法大師様と二人で巡礼の道を歩くものなのだ。だから私は、弘法大師様と一緒に歩いているんだなあという感覚だけは忘れずにお参りしようと決めた。

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第1番 高野山東京別院 (港区・高輪)

第1番 高野山東京別院(港区・高輪)イラスト

威風堂々としているけれど開放的

お地蔵さん イラスト 品川というとオフィスビルが立ち並ぶイメージ。こんなところに一番札所があるとは。しかし予想外の広大さと清々しさ。堂々とした山門には金色の文字が輝いている。
 まず入って圧倒されるのは、お砂踏み霊場にずらりと並んだ八十八のお地蔵さん。それぞれ顔も佇まいも違っていてかわいらしい。ここを一周すると四国八十八カ所霊場をお参りしたのと同じ功徳を得られるそう。
 青々とした芝生では保育園児達が遊び、犬の散歩をしているご近所の方も。とても自由な雰囲気でいいな。
 こちらの寺務所で、ぜひ御朱印帳を買っておくことをオススメ。紐で綴じるようになっているので、順番通りに回らなくても後で紐をほどいて並べ替えることができるのだ。私は最初、お気に入りの御朱印帳を持ってスタートしたけれど、途中で後悔して結局また買い直し……。

 

お寺のデータ

  • 宗派/高野山真言宗
  • 本尊/弘法大師
  • 本尊真言/南無大師遍照金剛
  • 住所/港区高輪3-15-18

第1番 高野山東京別院(港区・高輪) 御朱印

 

☆ 街で見つけた ヒト・モノ・コト

街で見つけた ヒト・モノ・コノ 写真1
塗(ず)香(こう)
お参り前のお清めのお香。カレースパイスのような香り。
街で見つけた ヒト・モノ・コノ 写真2
桂坂
お寺までの長い坂道。両側には古い洋館などが並ぶ。
街で見つけた ヒト・モノ・コノ 写真3
東芝山口記念会館
大正時代のレトロな洋館らしい。入口から趣がある。
街で見つけた ヒト・モノ・コノ 写真4
漢方ミュージアム
美肌鍋や毒素排出鍋など気になるメニューがいっぱい。
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著者プロフィール

松尾たいこ(まつお・たいこ)

広島県呉市生まれ。
短大卒業後、マツダ株式会社勤務。約10年間、システム開発などに携わる。32歳で上京しセツモードセミナーへ入学。1998年からイラストレーターに転身。
第16回ザ・チョイス年度賞、鈴木成一賞受賞。これまで250冊以上の本の表紙イラストを担当、2013年には初エッセイ「東京おとな日和」(幻冬舎)を出版し、ファッションやインテリア、そのライフスタイル全般にファンが多い。
イラストエッセイ「伊勢ISEで幸せ開き」「古事記ゆる神様100図鑑」など神社にまつわる仕事も多い。最近は、福井で陶画プロジェクトもスタート。
ブログ:http://taikomatsuo.kireiblog.excite.co.jp/

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