新・世にも小さな ものがたり工場
ショートショート大賞優秀賞受賞者

“音が消えた日”の5分間小説
2018.06.15 更新「音守」(梨子田歩未)
出社してデスクから、いい天気だなとぼんやり空を眺めていると、ぱっと視界が赤く染まった。
立ち上がり、赤く染まった窓を開けると、ギターを背負った男が見えた。窓にべっとり付いた赤いインク。カラーボールを投げつけてきたのは、あの男だろう。
⇒http://kinonoki.com/book/monogatari-factory/factory56.html
「刑事のカン」(長野良映)
想像していたほど、父の怪我はひどくなかった。
父さんが、父さんがね、事故に巻き込まれちゃって大変なの。電話での母の取り乱した声につられてしまい、気がつけば、無理やり休みをとって特急電車に揺られていた。
⇒http://kinonoki.com/book/monogatari-factory/factory57.html
「サイン」(恵誕)
ある日、僕から音が消えた。
でもそれは、声という名の『音』。
⇒http://kinonoki.com/book/monogatari-factory/factory58.html
「ノイズキャンセリング」(滝沢朱音)
遅刻寸前で校門にたどり着いたそのとき、両耳のイヤホンから音楽が流れ始めた。
(ラッキー! これで教室まで走らなくてすむわ)
私はほくそ笑み、校門脇にある礼拝ボックスへと飛び込んだ。
⇒http://kinonoki.com/book/monogatari-factory/factory59.html
※次回更新は、6月30日を予定しています※
この連載は、
第1回、第2回ショートショート大賞で優秀賞を受賞した6名の方が
共通のお題で競作する連載です。
作品について
著者プロフィール
ショートショート大賞優秀賞受賞者
ショートショート大賞 優秀賞受賞者
恵誕(けいたん):「超舌食堂」で第2回優秀賞を受賞。
the world is wide(ザ・ワールド・イズ・ワイド):「「名たんてい 赤塚れい子のじけん薄」を読んで」で第3回優秀賞を受賞。
霜月 透子(しもつき・とおこ):「ぬか床ラヴァー」で第3回優秀賞を受賞。
高山 幸大(たかやま・こうだい):「雨女」で第1回優秀賞を受賞。
滝沢 朱音(たきざわ・あかね):「今すぐ寄付して。」で第2回優秀賞を受賞。
長野 良映(ながの・りょうえい):「ヤンタマ」で第2回優秀賞を受賞。
梨子田 歩未(なしだ・ふみ):「靴に連れられて」で第1回優秀賞を受賞。
行方 行(なめかた・ぎょう):「紙魚(しみ)の沼」で第1回優秀賞を受賞。
山岐 信(やまき・まこと):「孕む壁」で第3回優秀賞を受賞。
作品概要
あなたはどの作品がお好きですか?
第1回、第2回、第3回ショートショート大賞で優秀賞を受賞した9名の方の競作連載。
共通のお題だからこそ浮かび上がる、作家ごとに異なるオチ、着想、作風etc。
きっと好みの作品に出会えます。