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科学で毎日を楽しくしませんか?

岩谷圭介(いわや・けいすけ)

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第24回 ホワイトクリスマスになる確率は?

2017.12.21 更新

もうすぐクリスマスですね。街じゅうが飾り付けられ、なんだか楽しい気分になれる季節です。もともとヨーロッパのイベントだったせいでしょうか、クリスマスと雪はセットになっている気がして、クリスマスの日に雪が降ることを期待してしまいます。綿で雪を演出したクリスマスツリーもよく目にします。クリスマスと雪は縁が深いものなのでしょうか。
降雪はそれだけでも美しく素敵です。それがクリスマスと重なるなんて最高です。雪が降るクリスマスのことを、特別にホワイトクリスマスと呼び、ドラマなどで恋人同士のロマンスを盛り上げる演出として頻繁に利用されています。ホワイトクリスマス、なんだか憧れてしまいますよね。

実際、ホワイトクリスマスは起こるのでしょうか。期待してよいものなのでしょうか。今年のクリスマスに雪は降るのか、そんなお話をしてみましょう。
気象庁の統計データから確認してみましょう。過去30年間分のデータから予測してみたところ、国内の主要都市におけるホワイトクリスマスになる確率は以下の通りでした。

那覇 0%
東京 0%
横浜 0%
大阪 7%
名古屋 10%
福岡 10%
京都 20%
仙台 43%
札幌 90%

東京はなんと0%! 東京でクリスマスに雪が降る可能性はほぼないのです。東京を舞台にした物語でホワイトクリスマスをよく見かけます。しかし、現実には雪が降ることはなかったのです。憧れのホワイトクリスマスが現実には起こっていないというのは、少々残念ではあります。
しかし、別の角度から考えれば、降らない方が幸せです。東京は雪の備えのない都市です。ですから、東京で降雪があった際には、いつも大混乱が発生しています。電車は止まる、駅は人であふれかえる、帰宅できなくなるなど、大変です。雪を見てロマンチックな気分に染まったカップルもこんな大混乱に巻き込まれれば、その気分はどこかに消え失せてしまうことでしょう。安心して電車に乗って、大雪に煩わされることなく平和に帰宅できるクリスマスこそが都内では最も幸せではないでしょうか。

さて、東京以外を見てみると、ホワイトクリスマスになる確率は北上していくほど上がっていくことがわかります。そして、やはり確率が高いのは北海道。降雪する確率は、札幌では90%です。北海道に行けばかなりの確率でホワイトクリスマスを体験することができるでしょう。どうしてもホワイトクリスマスを楽しみたいという方はぜひ北海道に行きましょう。
とはいえ、もしも運悪く10%の確率で雪が降らなかったら、と不安になるかもしれません。しかし、その心配はご無用です。クリスマス時期、北海道の寒い地域では、気温が低いために降った雪が解けなくなっています。そのため、クリスマス以前に降った雪は解けずに春まで残ります。これを「根雪(ねゆき)」といいます。本州ではあまり聞かない言葉ですが、北海道ではお馴染みの言葉です。12月の後半になれば札幌にも根雪があります。ですので、降雪しなかったとしても、雪のあるホワイトクリスマスを楽しむことは確実にできることでしょう。

さて、この予測はあくまで過去の統計から導き出したものです。統計通りに未来の天気がやってくるわけではありませんから、降雪確率が0%という地域には確実に降雪が起こらないのかというと、そういうわけではありません。確率はわずかですが、ないとは言い切れないのです。
一般に、次のような条件が重なると降雪するといわれています。
1.地上の気温が3度以下
2.上空1500mの気温がマイナス6度以下
3.上空5000mの気温がマイナス30度以下
この3つの条件を満たす時に降雪の可能性があります。よって、過去に降っていない地域でも、大寒波が重なればホワイトクリスマスは起こり得るのです。
今年のクリスマスはどうなるでしょうか。雪が降っても降らなくても、素敵な一日にしたいですね。皆さま、良いクリスマスを。

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著者プロフィール

岩谷圭介(いわや・けいすけ)

民間初の日本国内における上空30kmの撮影に成功。その後も開発を進め日本一の打上げ回数・成功率・世界最高高度記録を樹立。世界最高水準の技術を確立する。国内様々なTV・新聞・雑誌に取り上げられCMや広告にも起用されている。 技術は独力により開発。始まりは大学4年の夏休み、海外のニュースサイトで見た1枚の写真だった。 個人レベルの資金と身の回りの素材を使って切り開いた宇宙開発『ふうせん宇宙撮影』を通じて宇宙を身近に感じてもらうこと、挑戦する気持ちを広げていくために活動している。著書に『宇宙を撮りたい、風船で。 世界一小さい僕の宇宙開発』がある。

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