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科学で毎日を楽しくしませんか?

岩谷圭介(いわや・けいすけ)

科学で毎日を楽しくしませんか? ブック・カバー
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第14回 人生を一日に例えると

2017.02.13 更新

よく人生は80年と言います。正確には日本人の場合、男性80.79歳、女性87.05歳が平均寿命だそうです。
今回は、人の一生を一日にあてはめてみましょう。そうすれば、どんな一生を送っているのか、送っていくのかが見えてくるかもしれません。
起きる時間の朝8時を誕生の時、寝る時間の24時を人生の終わりとしてみましょう。計算を簡単にするため、ここでは80歳を寿命として計算することにします。
あなたの人生は、今、何時ごろですか?

さあ、一生を一日になぞらえて、たどってみましょう。
朝8時、あなたは誕生しました。
9時12分にはもう6歳です。小学校に通い始めます。友達を作りながら、いろいろなことを学びます。勉強だけでなく、人との接し方、友情の育み方、世の中の大事なことを少しずつ吸収して育っていきます。10時12分頃に小学校が終わると、次は中学校です。
10時12分から10時48分のわずかな時間が中学校ですが、この時間はそれまで学んできたことを一度分解して考えなおし、再構築して自分ものにするためのとても大切な時間です。社会のこと、世の中の摂理を知っていきます。相手を傷つけたり、自分も傷ついたりしながら、人や人の気持ちのことをもっと勉強していきます。
10時48分から11時24分までが高校です。学校を卒業したらどう生きていくのか、意識しなくてはならなくなってきました。そろそろ大人の仲間入りです。卒業して就職する人もいるでしょう。進学する人もいるでしょう。いずれにしても、社会に出ていく準備を少しずつ始めていきます。
12時には20歳になります。午前中に学んだことを糧に一日の残りをどう過ごすか考え、道を選んで進んでいきます。太陽が一番高く上がって活力にあふれる時間です。まだお昼ですから、これからしたいことをするには十分な時間があります。好きな道を選ぶもよし、自分で道を切り開くもよし。自分の人生ですから、どのように時間を使おうと自由です。
14時には30歳です。会社員なら後輩ができたり、結婚して家族ができたりしています。自分ひとりだけではなく、少しずつ人を育てる立場になっていきます。体の成長が終わり、老化が始まるので、無理をするとたたります。時間は無限ではなく、必ず終わりが来るということを意識し始めるかもしれません。
16時には40歳になっています。眠りにつくまでの半分の時間が過ぎました。これまでたくさんの経験をしてきました。会社でも社会でも頼られるようになってきます。重要な仕事も任されるでしょう。役職に就き、人をまとめなくてはいけない場面も増えるかもしれません。昼間のうちにしかできないことはたくさんありますから、時間のやりくりも大変です。
18時には50歳、20時には60歳。21時、65歳。刻々と時間は過ぎていきます。時間が戻ることはありません。必ず前に進み続けます。そうしているうちに、ずっと働いていた会社も定年を迎えました。労働から一端解放されます。眠りにつくまでの時間をどう過ごすか改めて考えます。再び働く人もいるでしょう。自分の好きなことをやるという人もいるでしょう。労働とは何なのか。人生とは何なのか。自分なりの答えが見つかっているかもしれません。
22時、70歳になりました。これまで共に歩んできた友人たちの中には、すでに眠りについている人もいるかもしれません。あなたの大切な友人が眠ってしまう前に、気持ちと時間を共有して、感謝を伝えて、友情を育んでおきたいですね。
24時、80歳になりました。90、100歳まで生きる人もいますが、90歳は深夜2時、100歳は深夜4時です。夜更けまで起きていられるのは体力があり、健康でないといけませんね。いずれ程よいころに眠気がやってきて、目を閉じます。そして、眠りにつく時間がやってきます。

今、この文章を読んでいる時間は、何時でしょうか。残りの時間の予定を立てて過ごされていることでしょう。朝起きて歯を磨くころ、昼食を食べるころ、おやつを食べるころ、仕事を終えるころ……。一日の残りの感覚を一生になぞらえてみると、現実的に実感できると思います。
あなたの人生は、今、何時ごろですか?

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著者プロフィール

岩谷圭介(いわや・けいすけ)

民間初の日本国内における上空30kmの撮影に成功。その後も開発を進め日本一の打上げ回数・成功率・世界最高高度記録を樹立。世界最高水準の技術を確立する。国内様々なTV・新聞・雑誌に取り上げられCMや広告にも起用されている。 技術は独力により開発。始まりは大学4年の夏休み、海外のニュースサイトで見た1枚の写真だった。 個人レベルの資金と身の回りの素材を使って切り開いた宇宙開発『ふうせん宇宙撮影』を通じて宇宙を身近に感じてもらうこと、挑戦する気持ちを広げていくために活動している。著書に『宇宙を撮りたい、風船で。 世界一小さい僕の宇宙開発』がある。

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